令和7年7月8日(火)から10日(木)の3日間「令和7年度 地方自治体地熱研究会」が八幡平市で開催されました。
今年度は全国各地から、地方自治体職員36名、経済産業省4名、地熱資源開発アドバイザリー委員およびJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)関係者17名、講演者6名、計63名が参加。
地熱資源の開発や活用について、講話・事例紹介・意見交換が行われました。

初日は、JOGMECによる「地熱資源開発研修(初級編)」が行われ、参加者は基礎知識から最新の動向までを学びました。
2日目は八幡平市の田村泰彦 副市長が歓迎の挨拶を行い、「全国からの参加者が地熱の魅力を体感し、地域での活用に活かしてほしい」と八幡平市の魅力とPRを兼ねながら呼びかけました。その後、八幡平市内で地熱を活用する事業者や団体の事例発表が行われました。
- 八幡平市の取組紹介
八幡平市 まちづくり推進課 エネルギー推進係 主任 畠山 慎吾 氏 - 株式会社はちまんたいジオパワーの取組
八幡平市 まちづくり推進課 エネルギー推進係 係長 佐々木 靖人 氏

- 松川地熱発電所の取組
東北自然エネルギー(株)雫石事業所 副所長 松本 和人 氏

八幡平地熱蒸気染めのあゆみ
(株)地熱染色研究所 鈴木 絵美 氏

- 松尾八幡平地熱発電所の取組と地熱発電のポイント
岩手地熱(株)松尾八幡平地熱発電所 副所長 菱 靖之 氏

- 八幡平スマートファームの取組
(株)MOVIMAS、(株)八幡平スマートファーム 代表取締役 兒玉 則浩 氏

- 地熱加速化パッケージについて
資源エネルギー庁 資源燃料部 政策課 地熱資源開発室 室長 小林 貴成 氏
- JOGMECの取組について
JOGMEC再生可能エネルギー事業本部 特別参与 西川 信康 氏

【横の繋がり対話の場~意見交換~】
午後は、次の3つのテーマで参加自治体の職員同士が意見交換を実施。

- 地熱開発事業に対する自治体としての関わり方
- 自治体主導による地域全体の協議会の設置のあり方
- 地熱開発と地域貢献を結びつけるためのアイデアだし
各グループが話し合い、発表を行う中で「地域資源としての地熱をいかにまちづくりと結びつけるか」「協議会設置だけではなく、住民理解が大切」そして「自治体と事業者との関係性」といった点の意見など、多くの視点や提案が交わされました。
【八幡平市での開催意義】


3日目には、市内の発電所や地熱資源活用事業所の見学を行いました。宿泊や昼食ももちろん市内の施設を利用いただき、地域食材を使用した料理もたのしめた内容でした。

豊富な地熱資源を持つ八幡平市は、発電だけでなく、農業・観光・ものづくりなど多方面での活用を進めています。今回の研修会は、全国の自治体関係者にその事例を直接見て学んでもらう貴重な機会となりました。
今後も八幡平市は、地熱の可能性を活かした持続可能な地域づくりを進めていきます。

